- 2024年3月21日
- 2025年3月13日
中期プラトンの思想 魂不滅の証明と魂を善くする方法【古代ギリシア哲学9-4】
今回は、中期プラトンの思想を扱っていく。 この記事では、まず、魂が不滅であることの証明とそれに密接に関係するイデア論を論じ、その後に、魂が善くなるとはどういうことかについて、プラトンが用いた洞窟の比喩を説明することにする。 前回の記事はこちら↓ 中期プラトンの著作一覧 ・『饗宴』:エロース(恋)について ・『パイドン』:魂の不死について ・『国家』:正義に […]
プラトンに関する記事
今回は、中期プラトンの思想を扱っていく。 この記事では、まず、魂が不滅であることの証明とそれに密接に関係するイデア論を論じ、その後に、魂が善くなるとはどういうことかについて、プラトンが用いた洞窟の比喩を説明することにする。 前回の記事はこちら↓ 中期プラトンの著作一覧 ・『饗宴』:エロース(恋)について ・『パイドン』:魂の不死について ・『国家』:正義に […]
今回から、プラトンの思想を初期、中期、後期の順に流れで扱っていく。流れでみていくことによって、プラトンの関心の一貫性と、その関心をもとに思想がどのように展開されていくかがわかるからである。 ということで、今回の記事では、プラトンの初期の思想を扱うことにする。(0-1) 初期プラトンの著作一覧 初期プラトンの著作は、以下の通りとされる。 ・『エウテュプロン』 :敬虔について ・『ソク […]
プラトンは自身の著作をほとんど全て対話篇という形式で著した。対話篇とは、登場人物の対話によって、作品が進行していく戯曲・演劇形式である。では、プラトンはなぜこのような形式をとったのか。その意味・意義について、三つに分けて考えてみたい。 1つ目は、対話篇に描かれている対話を実際に行うことの意義についてである。その前提として、対話篇に描かれている対話がどのようなものなのかについて概観する。 2つ目は、 […]
プラトンは、哲学史上、おそらく最も重要な哲学者であり、「西洋哲学はプラトンの注釈である」(1-1)とまでいわれる。その著作は25巻を超え(1-2)、分野も多岐にわたる。そして、そのそれぞれが後の哲学の原型となっており、まさしく西洋哲学の基盤といえるだろう。 この記事では、そんなプラトンの思想を論じる前提としての基本的な情報を扱う。具体的には、プラトンの生い立ちや人物像、人生の概観についてである。 […]