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古代哲学

  • 2024年3月21日
  • 2024年3月22日

中期プラトンの思想 魂不滅の証明と魂を善くする方法【古代ギリシア哲学9-4】

今回は、中期プラトンの思想を扱っていく。 この記事では、まず、魂が不滅であることの証明とそれに密接に関係するイデア論を論じ、その後に、魂が善くなるとはどういうことかについて、プラトンが用いた洞窟の比喩を説明することにする。   前回の記事はこちら↓   中期プラトンの著作一覧   ・『饗宴』:エロース(恋)について ・『パイドン』:魂の不死について ・『国家』:正義に […]

  • 2024年2月20日
  • 2024年3月19日

初期プラトンの思想 徳をもとめる意味とは何か【古代ギリシア哲学9-3】

今回から、プラトンの思想を初期、中期、後期の順に流れで扱っていく。流れでみていくことによって、プラトンの関心の一貫性と、その関心をもとに思想がどのように展開されていくかがわかるからである。 ということで、今回の記事では、プラトンの初期の思想を扱うことにする。(0-1)   初期プラトンの著作一覧 初期プラトンの著作は、以下の通りとされる。 ・『エウテュプロン』  :敬虔について ・『ソク […]

  • 2024年2月9日
  • 2024年6月11日

プラトンの対話篇という形式にはどういう意味があるか【古代ギリシア哲学9-2】

プラトンは自身の著作をほとんど全て対話篇という形式で著した。対話篇とは、登場人物の対話によって、作品が進行していく戯曲・演劇形式である。では、プラトンはなぜこのような形式をとったのか。その意味・意義について、三つに分けて考えてみたい。 1つ目は、対話篇に描かれている対話を実際に行うことの意義についてである。その前提として、対話篇に描かれている対話がどのようなものなのかについて概観する。 2つ目は、 […]

  • 2024年1月30日
  • 2024年2月16日

【古代ギリシア哲学 9-1】プラトンの基本情報

今回からは、プラトンについて扱っていく。プラトンは、哲学史上、おそらく最も重要な哲学者であり、「西洋哲学はプラトンの注釈である」(1-1)とまでいわれるほどである。 そんなプラトンの著作は25巻を超え(1-2)、分野も多岐にわたる。そして、そのそれぞれが後の哲学の原型となっている。そのため、西洋哲学の基盤といえるだろう。 今回はプラトンの導入編ということで、プラトンがどのような人物で、どのような人 […]

  • 2023年1月19日
  • 2024年5月8日

【古代ギリシア哲学8−4】ソクラテスにとっての知者とは何か?無知を自覚するから知ろうとする

前回は、ソクラテスが無知の知を自覚するきっかけとなった、デルフォイの神託とその謎、そして自己認識の正当性の条件について論じた。 今回は、ソクラテスにとって、知者であるとは何なのかを論じ、ソクラテスが自身を知者であると評価すること=自己評価の正当性と、誰かを知者であると評価するためにはどうすれば良いのかを論じる。結論から言えば、それこそが対話であり、それはその人が知者かどうかを吟味するものであった。 […]

  • 2023年1月12日
  • 2024年3月15日

【古代ギリシア哲学8−3】無知の知のきっかけとなったデルフォイの神託の謎。ソクラテス以上の賢者は誰もいない。

前回は、ソクラテスが訴えられた理由と、それが事実無根であることを述べた。そして、それにもかかわらず、ソクラテスが訴えられたのは、彼が人々、特にアテナイの有力者から恨みを買っていたからだった。そして、その原因は、ソクラテスが始めた対話・問答にあった。 ソクラテスがなぜ対話を始めたのかという経緯と対話の結果について、今回と次回の2回に分けて紹介する。 今回は、まず、「無知の知」の概要に触れ、「無知の知 […]

  • 2023年1月7日
  • 2024年5月8日

【古代ギリシア哲学8−2】ソクラテスの裁判ー死刑判決の真相についてー

前回はソクラテスについて知る方法、ソクラテスの出自、容貌、人柄、周りからの評価などの基本的な情報について触れた。 今回は、そんなソクラテスがどうして裁判にかけられ、死刑判決を受けるに至ったかという裁判の概要を、ソクラテスの裁判を描いた著作『ソクラテスの弁明』に沿いながら明らかにしていこうと思う。 ソクラテスの裁判 『ソクラテスの弁明』について ソクラテスは、紀元前399年にギリシアのアテナイ(現在 […]

  • 2022年9月16日
  • 2024年5月8日

【古代ギリシア哲学8−1】ソクラテスの基本情報

前回までは、いわゆる前ソクラテス期と呼ばれる、紀元前6世紀から紀元前5世紀初めまでの間に活躍した哲学者を扱ってきた。今回からは、ソクラテスを初めとし、その弟子たちについて扱い始める。 まずは、おそらく哲学者のなかで最もその名を知られているソクラテスについてである。 この記事では、ソクラテスについての基礎知識について紹介する。 たとえば、ソクラテスは本を書かなかったのに、どのように我々はソクラテスを […]

  • 2022年8月25日
  • 2024年5月8日

【古代ギリシア哲学7−2】ソフィストとはなにか〜プロタゴラス、ゴルギアス、アンティポン〜

はじめに 前回の記事で予告したように、今回は個々のソフィストについて紹介していく。 今回紹介するのは、ソフィストの中でも有名な人物で、プロタゴラス、ゴルギアス、アンティポンである。 ソフィストとは何かについては、こちら! ↓   徳(アレテー)とは何か さて、前回述べたように、ソフィストの教育内容は個々人によってさまざまであったが、彼らは徳(アレテー)を教えることを共通としていた。 この […]

  • 2022年8月21日
  • 2024年5月8日

【古代ギリシア哲学7−1】ソフィストとはなにか

ソフィストとは、紀元前5世紀中頃のギリシアで誕生し、後の古代ローマまでさまざまな形で続いた職業教師である。彼らは、それまでの古代ギリシアの伝統的な教育であったホメロスなどの詩に代わって、新たな事柄を青年に授業料をとって教育した。 このソフィストが特に活躍したのが、アテナイである。なぜ当時のアテナイでソフィストが流行し、活躍したのか。また、「ソフィストである」と当時みなされたソクラテスやプラトンにつ […]