- 2024年11月15日
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内田樹著『勇気論』第2章の批評と考察
今回は、内田樹著『勇気論』の第二章について考察する。 第一章はこちら↓ 内田樹著『勇気論』第1章への同意と反論 第二章の要約 この章も第一章と同じく、往復書簡(手紙のやり取り)の形式をとっている。 以下、その内容を要約する。 編集者の質問 編集者の疑問として、「勇気はどこから湧いてくるのか」というものがある。そして、その疑問に関連した自身の経 […]
今回は、内田樹著『勇気論』の第二章について考察する。 第一章はこちら↓ 内田樹著『勇気論』第1章への同意と反論 第二章の要約 この章も第一章と同じく、往復書簡(手紙のやり取り)の形式をとっている。 以下、その内容を要約する。 編集者の質問 編集者の疑問として、「勇気はどこから湧いてくるのか」というものがある。そして、その疑問に関連した自身の経 […]
内田樹著『勇気論』を読んだ。この本は、勇気についてを中心としつつも、各章は独立している。そのため、まずは第1章の内容についてまとめ、賛同と反論を論じる。 勇気論 内田樹著 posted with ヨメレバ 勇気論 Amazon Kindle 楽天ブックス 本書について 本書は、著者の内田と編集者の古谷 […]
今回は、中期プラトンの思想を扱っていく。 この記事では、まず、魂が不滅であることの証明とそれに密接に関係するイデア論を論じ、その後に、魂が善くなるとはどういうことかについて、プラトンが用いた洞窟の比喩を説明することにする。 前回の記事はこちら↓ 中期プラトンの著作一覧 ・『饗宴』:エロース(恋)について ・『パイドン』:魂の不死について ・『国家』:正義に […]
今回から、プラトンの思想を初期、中期、後期の順に流れで扱っていく。流れでみていくことによって、プラトンの関心の一貫性と、その関心をもとに思想がどのように展開されていくかがわかるからである。 ということで、今回の記事では、プラトンの初期の思想を扱うことにする。(0-1) 初期プラトンの著作一覧 初期プラトンの著作は、以下の通りとされる。 ・『エウテュプロン』 :敬虔について ・『ソク […]
プラトンは自身の著作をほとんど全て対話篇という形式で著した。対話篇とは、登場人物の対話によって、作品が進行していく戯曲・演劇形式である。では、プラトンはなぜこのような形式をとったのか。その意味・意義について、三つに分けて考えてみたい。 1つ目は、対話篇に描かれている対話を実際に行うことの意義についてである。その前提として、対話篇に描かれている対話がどのようなものなのかについて概観する。 2つ目は、 […]
今回からは、プラトンについて扱っていく。プラトンは、哲学史上、おそらく最も重要な哲学者であり、「西洋哲学はプラトンの注釈である」(1-1)とまでいわれるほどである。 そんなプラトンの著作は25巻を超え(1-2)、分野も多岐にわたる。そして、そのそれぞれが後の哲学の原型となっている。そのため、西洋哲学の基盤といえるだろう。 今回はプラトンの導入編ということで、プラトンがどのような人物で、どのような人 […]
この記事では、実存主義の創始者と呼ばれることの多いキルケゴールについて紹介する。 この記事で扱うのは以下の三点である。 まず、キルケゴールの人物像、特に彼にとって重要な出来事であった「父親の呪い」と「婚約破棄」について紹介する。 次に、キルケゴールの思想の中心点について扱う。それを一言で言うならば、真の幸福を求めるか、仮初の幸福に満足するかどちらかしかない、というものである。 最後に、キルケゴール […]
前回は、ソクラテスが無知の知を自覚するきっかけとなった、デルフォイの神託とその謎、そして自己認識の正当性の条件について論じた。 今回は、ソクラテスにとって、知者であるとは何なのかを論じ、ソクラテスが自身を知者であると評価すること=自己評価の正当性と、誰かを知者であると評価するためにはどうすれば良いのかを論じる。結論から言えば、それこそが対話であり、それはその人が知者かどうかを吟味するものであった。 […]
前回は、ソクラテスが訴えられた理由と、それが事実無根であることを述べた。そして、それにもかかわらず、ソクラテスが訴えられたのは、彼が人々、特にアテナイの有力者から恨みを買っていたからだった。そして、その原因は、ソクラテスが始めた対話・問答にあった。 ソクラテスがなぜ対話を始めたのかという経緯と対話の結果について、今回と次回の2回に分けて紹介する。 今回は、まず、「無知の知」の概要に触れ、「無知の知 […]
前回はソクラテスについて知る方法、ソクラテスの出自、容貌、人柄、周りからの評価などの基本的な情報について触れた。 今回は、そんなソクラテスがどうして裁判にかけられ、死刑判決を受けるに至ったかという裁判の概要を、ソクラテスの裁判を描いた著作『ソクラテスの弁明』に沿いながら明らかにしていこうと思う。 ソクラテスの裁判 『ソクラテスの弁明』について ソクラテスは、紀元前399年にギリシアのアテナイ(現在 […]