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  • 2024年1月15日
  • 2024年5月8日

集中とはなにかの基本的な分析

今回は、集中することについて論じる。 「集中すること」は、今日的なテーマである。その原因としては、現代社会には集中を乱すような刺激が多いため、集中力を欠きやすいということが第一にあるだろう。それゆえに、集中力向上を求める人が多いことも事実だ。しかし、そもそも集中するとは一体どういうことなのかを改めて問う必要があると思う。 今回の記事においては、集中することとは一体何なのか、集中状態の典型例を用いて […]

  • 2024年1月10日
  • 2024年1月10日

「ちょっと」とは何か② 哲学チャンネルep.42-43

哲学チャンネルはこちら! この記事は、前回の①の続きです。 ①はこちら! 「ちょっと」とは何か① 哲学チャンネルep.42-43   主観化された客観性としての「ちょっと」 これまでの議論で、以下のことが結論されました。 「ちょっと」と言うとき、それは文脈や感覚といった、コミュニケーションを行う双方に共通した前提を基準にする。その前提は過去のコミュニケーションの蓄積を基にしつつも、その発 […]

  • 2024年1月9日

「ちょっと」とは何か① 哲学チャンネルep.42-43

哲学チャンネルはこちら! 今回は、哲学カフェを実験的にやってみるということで、その題材として「ちょっと」とはなにかについて話しました。 「ちょっと」という言葉は、日常的によく使う言葉ですが、私は今までその意味を気に留めたことはありませんでした。 しかし考えてみると、同じ「ちょっと」でも、使い方によって「ちょっと」という言葉の意味がずいぶん異なることに気づきます。 「ちょっと待ってて」と「ちょっと難 […]

  • 2023年3月8日
  • 2024年1月26日

沁みるを哲学する3 哲学チャンネルep.21-22

哲学チャンネルはこちら↓   前回の沁みるを哲学する2では、沁みる体験と沁みない体験を日常と比較することで非日常として沁みる・沁みない体験を捉え、日常の抑圧の形態について論じ、そこからの逸脱としての沁みる・沁みない体験を論じました。 今回は日常と沁みる体験について重点的に分析し、論じていこうと思います。   日常と現在 日常と非日常の間としての現在 前回の記事においても行ったも […]

  • 2023年3月1日
  • 2024年1月26日

沁みるを哲学する2 哲学チャンネルep.21-22 

哲学チャンネルはこちら↓   前回の沁みるを哲学する1は、沁みるとは何かについて、具体的に沁みるものを挙げながら、その共通点を探しました。また、沁みる体験とその正反対の体験を比較しながら、それらは何が異なるのか、比較するための軸を明らかにしました。 今回は、その軸を用いながら、沁みる体験と沁みない体験に表れている、体験を分類する特徴を考えていきます。その際に、日常と非日常という今までのチ […]

  • 2023年2月19日
  • 2024年1月26日

沁みるを哲学する1 哲学チャンネルep.21-22

哲学チャンネルはこちら↓   今回は、沁みるとは何かについて、哲学的に考えていきます。 このテーマを思いついたのは、お正月に味噌汁を飲んだときでした。冬の寒い時期に、味噌汁を飲むと、温かく優しい味がまさに染み渡るように感じ、その瞬間に、ゆったりと落ち着くことができました。それはまさに「沁みる」としか言いようのない感覚でした。 そして、あらためて、この沁みるとはいったい何なのかについて考え […]

  • 2023年2月3日
  • 2024年5月8日

儀式としての手洗い・除菌。現代的儀式についての考察

家に帰ったらまず手洗いをしましょう。この言葉を、私は幼い頃から何度も聞いてきた。そして、その通りにしてきたため、何も考えずとも帰ったら手洗いをするようになっている。手洗いができないときは、気持ちが悪いほどである。これに同意してくれる人は多いのではないか。 しかし、なぜ手洗いをすると手が清潔になるのか、私を含め多くの人は、よくわかっていないと思う。よくわかっていないのに、きれいになると思っている。こ […]

  • 2023年2月1日
  • 2024年5月8日

キルケゴールの基本情報【近代哲学史】

この記事では、実存主義の創始者と呼ばれることの多いキルケゴールについて紹介する。 この記事で扱うのは以下の三点である。 まず、キルケゴールの人物像、特に彼にとって重要な出来事であった「父親の呪い」と「婚約破棄」について紹介する。 次に、キルケゴールの思想の中心点について扱う。それを一言で言うならば、真の幸福を求めるか、仮初の幸福に満足するかどちらかしかない、というものである。 最後に、キルケゴール […]

  • 2023年1月27日
  • 2023年12月19日

哲学チャンネルep.19-20 初夢を哲学する

哲学チャンネルはこちら↓ 初めに 年が明けて、もうすぐ一ヶ月が経ちますが、今回の哲学チャンネルのテーマは、新春らしい初夢についてです。 初夢といえば、一富士、二鷹、三茄子でしょう。これは、この夢を見ると縁起がいいという三つのものですが、私はいまだにこの三つを初夢どころか、普通の夢ですら見たことがありません。このめでたいものセットは、もう古いのかもしれません。というより、今も昔も、なすびの夢なんて見 […]

  • 2023年1月19日
  • 2024年5月8日

【古代ギリシア哲学8−4】ソクラテスにとっての知者とは何か?無知を自覚するから知ろうとする

前回は、ソクラテスが無知の知を自覚するきっかけとなった、デルフォイの神託とその謎、そして自己認識の正当性の条件について論じた。 今回は、ソクラテスにとって、知者であるとは何なのかを論じ、ソクラテスが自身を知者であると評価すること=自己評価の正当性と、誰かを知者であると評価するためにはどうすれば良いのかを論じる。結論から言えば、それこそが対話であり、それはその人が知者かどうかを吟味するものであった。 […]